けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

感想文

 高木彬光「七福神殺人事件」(角川文庫):知性を超えて・・・

図書館で拾ってきたのを読んだ。 神津恭介最後の事件。まずミステリとしての感想。どうでも良い物語が淡々と進行して終わる。以上。 だが腐っても神津恭介物だ。ミステリ「内」での終局は見事。見事というか美しく、そして哀しく切ない。後述。 −−− これはい…

 朝日新聞取材班「ロストジェネレーション―さまよう2000万人」:読んだら負けだと思った。驕り。

図書館で借りて読んだ。途中で読むのをやめた。ロストジェネレーション―さまよう2000万人作者: 朝日新聞「ロストジェネレーション」取材班出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/07/06メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (30…

 中場利一「岸和田少年愚連隊」「岸和田少年愚連隊〜血煙純情編」:家事手伝いの物語。

読んだ。岸和田少年愚連隊 (講談社文庫)作者: 中場利一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/01/14メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 4回この商品を含むブログ (7件) を見る読んだ。岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇 (集英社文庫)作者: 中場利一出版社/メーカ…

 藤本正行「信長の戦国軍事学」:都を離れること、正面対決をすること。

図書館で借りて読んだ。信長の戦国軍事学作者: 藤本正行出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 1997/12メディア: 単行本この商品を含むブログを見る初読。以下、エントリが非常に長い。肩を寄せ合って夜空を眺めていた方が絶対いい。 −−− トンデモ本の類かと思った…

 ザ・クロマニヨンズ:飛んで跳ねて歌ってきたよ!

聴いた。YETI vs CROMAGNON(初回生産限定盤)(DVD付)アーティスト: ザ・クロマニヨンズ出版社/メーカー: アリオラジャパン発売日: 2013/02/06メディア: CD購入: 5人 クリック: 23回この商品を含むブログ (12件) を見るザ・クロマニヨンズの最高傑作アルバムで…

 荻原浩「花のさくら通り」:サヨナラの唄。

図書館で借りて読んだ。花のさくら通り作者: 荻原浩出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/06/26メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (9件) を見る初読。下記「ユニバーサル広告社」シリーズの第三作目。 けろやん。メモ:荻原浩「オロロ畑で…

 松岡正剛「多読術」(ちくまプリマー新書):着物で突撃銃。

読んだ。多読術 (ちくまプリマー新書)作者: 松岡正剛出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/04/08メディア: 新書購入: 12人 クリック: 140回この商品を含むブログ (213件) を見る初読。購入日を見ると随分と長く放置していたんだなあ。 −−− さて、本書は多…

 荻原浩「なかよし小鳩組」:ラストランをどうとらえるか?

図書館で借りて読んだ。なかよし小鳩組 (集英社文庫)作者: 荻原浩出版社/メーカー: 集英社発売日: 2003/03/20メディア: 文庫 クリック: 20回この商品を含むブログ (52件) を見る再読。 けろやん。メモ:荻原浩「オロロ畑でつかまえて」:ライ麦畑なのではな…

 荻原浩「オロロ畑でつかまえて」:ライ麦畑なのではない。

図書館で借りて読んだ。オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)作者: 荻原浩出版社/メーカー: 集英社発売日: 2001/10/19メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 46回この商品を含むブログ (68件) を見る再読。 私がブログ世界に足を踏み入れて、最初にエントリらしき…

 沖方丁「天地明察」(角川文庫):暦、そして寿命

読んだ。天地明察(上) (角川文庫)作者: 冲方丁出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2012/05/18メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 37回この商品を含むブログ (117件) を見る泣いたわけではない。胸に弾丸を打ち込まれて死んでしま…

 ザ・ビートルズ「モノ・ボックス」:人間味が投じられた絶叫(シャウト)!

ザ・ビートルズ・モノ・ボックス(アンコール・プレス)アーティスト: ザ・ビートルズ出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン発売日: 2009/09/09メディア: CD購入: 8人 クリック: 169回この商品を含むブログ (80件) を見る私は大人になって「音」にこだわら…

 「国」としての満州、そして光と闇

私は軍事オタクではないんだけど(多分)、日中戦争前後に関する本を読みまくっていた。主義主張はない!と思うけれどもそんなことないかもしれない。思想信条に問題あるとか。 基本的に軍事うんぬんではなくて、当時の社会・政治経済情勢を調べるのが好き。…

 東洲斎写楽ではなく、佐伯祐三享年30歳

http://d.hatena.ne.jp/kerodon/20120530/1338368895 漫画とは呼ばないのかな?コミックを読みまっくている。 頭がこんにゃくみたいに緩んできちゃってるの、自覚しているのだけども、けっこう「読む」のが辛いというのも事実。そもそも私は映像とか「絵」と…

 ブルックナー交響曲第8番:裏庭で感じた突き抜ける天空

エントリに書くか迷っていた。というのは本やCDなんかの感想文を書くと、奇特な人が追体験できると思うのだけど、演奏会の話を書いても何の足しにもならないから。しかしチラシの裏として自分のためにメモとして書いてみる。 −−− 少し前、六本木に行ってき…

 垣根涼介「ヒートアイランド」(文春文庫):熱気から吹き込む冷気・・・

再読。ヒートアイランド (文春文庫)作者: 垣根涼介出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/06/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 55回この商品を含むブログ (93件) を見る垣根涼介、直球内角高め一球入魂の傑作デビュー作!と書いたところで、実はデビュ…

 カネを返せ!という気にすらならない。

読んだ。怪笑小説 (集英社文庫)作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 集英社発売日: 1998/08/20メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 66回この商品を含むブログ (124件) を見る棄てる。

 eastern youth『感受性応答セヨ』:私のために「夜明けの歌が」鳴り響く。

久しぶりに聴いた。感受性応答セヨアーティスト: eastern youth,吉野寿出版社/メーカー: トイズファクトリー発売日: 2001/08/08メディア: CD購入: 4人 クリック: 44回この商品を含むブログ (110件) を見る荻窪系*1eastern youth中期の名盤*2。「踵鳴る」を聴…

 岡嶋二人「殺人者志願」(講談社文庫):惨めに嗚咽を漏らすことの人間性

読んだ。殺人者志願 (講談社文庫)作者: 岡嶋二人出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る初読。快作。 それにしても取りこぼしが多いな。 http://d.hatena.ne.jp/kerodon/20120401/1333275348 本作品は、た…

 岡嶋二人「あした天気にしておくれ」(講談社文庫):因縁を超えて嘲笑高らかに 

再読した。焦茶色のパステル (講談社文庫)作者: 岡嶋二人,中島河太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 1984/08/08メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 7回この商品を含むブログ (27件) を見る第28回江戸川乱歩賞受賞作(1982年)にして、岡嶋二人の記念すべき…

 バートン・ビッグス「ヘッジファンドの懲りないひとたち」(日経ビジネス人文庫):生態のボディーブロー

読んだ。ヘッジファンドの懲りない人たち(日経ビジネス人文庫)作者: バートン・ビッグス,望月衛出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2010/05/07メディア: 文庫 クリック: 12回この商品を含むブログ (5件) を見る本屋で手に取りパラパラと立ち読みし…

 岡嶋二人「ダブルダウン」(講談社文庫):脱速読宣言

読んだ。ダブルダウン (講談社文庫)作者: 岡嶋二人出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/01メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る初読。 私の岡嶋初体験は遅かった。たぶんコンビを解消してから読み始めたのだと思う。しかし、初体…

 太平洋戦争研究会「「2・26事件」がよくわかる本」:冗談は言わないよ

読んだ。「2・26事件」がよくわかる本 (PHP文庫)作者: 太平洋戦争研究会出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2008/02/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見る非常におもしろかった。丸ごと2.26事件の本なので、その背景お…

 森達也「下山事件」〜泥沼に沈む「真実」

読んだ。下山事件作者: 森達也出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/02/18メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (48件) を見る書くまでもないとは思ったんだけれども、なんというか本題をはずれたところが面白いっちゃ面白いので書いてみる。…

 川田稔「昭和陸軍の軌跡」〜相関図で読み解く軍務官僚の軌跡

中公新書今月の新刊。読んだ。昭和陸軍の軌跡 - 永田鉄山の構想とその分岐 (中公新書)作者: 川田稔出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/12/17メディア: 新書 クリック: 17回この商品を含むブログ (23件) を見る疲れた。非常に読みにくくストレスフル…

 今野敏「疑心−隠蔽捜査3」〜正論の人、惑う

疑心 隠蔽捜査3 (新潮文庫)作者: 今野敏出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/01/28メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (21件) を見る大人の物語である。そして、仕事の物語である。そして、誤解を恐れずに書くならば、思春期の物語でもある…

 D・フランシス&F・フランシス「拮抗」:ハードボイルドからジュブナイルへ

読んだ拮抗〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 (競馬シリーズ)作者: ディック・フランシス,フェリックス・フランシス,北野 寿美枝出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/01/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見るシリーズ屈指…

 中川右介「第九」(幻冬舎新書):歓喜と鎮魂、そして祈りの歌

先日、読了した。というか、活字を這うようにして読み終えた。第九 ベートーヴェン最大の交響曲の神話 (幻冬舎新書)作者: 中川右介出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2011/11/29メディア: 新書 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る奇書である。 所…

 日垣隆「ラクをしないと成果は出ない」

ラクをしないと成果は出ない (だいわ文庫)作者: 日垣隆出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2010/02/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 174回この商品を含むブログ (49件) を見るビジネス本、あるいはhacks本の一種で、軽く読み流せる。ただし、見開きで一…

 ハゲタカる

しばらく前に読んだ。ハゲタカ(上) (講談社文庫)作者: 真山仁出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/03/15メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 126回この商品を含むブログ (240件) を見るに始まり、 ハゲタカ(下) (講談社文庫) で、一作が終わり、ハゲタカ2(…

 惰性から落涙へ

読んでいる。レッドゾーン(上) (講談社文庫)作者: 真山仁出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/15メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 7回この商品を含むブログ (21件) を見る本書は、「ハゲタカ(上)(下)」、「ハゲタカ2(上)(下)」の続編。で、それらが私…