けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 岡嶋二人「ダブルダウン」(講談社文庫):脱速読宣言

読んだ。

ダブルダウン (講談社文庫)

ダブルダウン (講談社文庫)

初読。
私の岡嶋初体験は遅かった。たぶんコンビを解消してから読み始めたのだと思う。しかし、初体験を済ませてからは、むさぼるように読みまくった。
そのころは上質なミステリ小説を読み尽くして(本当かな?)、なんとなく手を出しそびれていた岡嶋作品を手に取った記憶がある。そして、絡み手で取り込まれた。昼夜を問わず読みまくった。
ということで、主要作品のほとんどが既読なのだけれども、この作品は読んでいなかった。こんなすばらしい作品が未読であったとは、まったく望外の喜び。
前置きが長くなったので簡単に書こう。まずは、ジャンルとしては私の大好きなボクシング小説だ。
http://keroyan.exblog.jp/1156320/
上記リンク先の作品が、そのディテールで圧倒する一方で、本作品はプロットで一本勝負。二転三転(「二」とダブルをかけているよ)、七転八倒(「倒」とダウンをかけているよ)するめくるめく世界には目が回ってしまう。
よそ見できないめまぐるしさで、正直、非常に疲れる。しっかり読まないと付いていけない。非常に苦しい。しかしこの苦行の果てに読み終えたときのカタルシスカタルシスだ。
寝ながら読む作品ではない。ましてや、昨今流行している(廃れたかな?)速読なんてのはもっての他なる暴挙。愚行。
繰り返しになるが、こんな未読本に出会えてよかった。
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岡嶋二人の作品については、またいずれ書こうと思っています。