私は辞書を読むことが好きだ。そういう奇妙な人ってわりとたくさんいるんじゃないかな?そんなみんなに辞書の話を書いていくよ。今回は英和辞書についてね。ちなみに次回は考えていないよ。
まずはジャブ。
- 作者: 中澤一
- 出版社/メーカー: オー・メソッド出版
- 発売日: 2001/11/01
- メディア: 新書
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ショートフック。
- 作者: 吉田正俊,中村義勝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/12/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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また高校受験から解放された高校生といえども、忘れていた基本単語・英文法の確認に利用することも可能であろう。
私の使い方は、適当に本書のページをめくり見開き2ページを読む。そして読んだページのページ番号に大きくチェックを入れて辞書を「潰して」いく。枕元に置いて寝ながら潰していくのも楽しい。
なお、たまたま手元にあったので本書を紹介したが、他の高校受験用の英和辞典でも同様の使い方ができると思う。
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本題。
- 作者: 八木克正
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/01/01
- メディア: 単行本
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本書の優れているところは、複数の意味を持つ基本英単語(多義語)についてその日本語の語義が冒頭にまとめられている点である。
すなわち付されている解説等を経ることなく語義全体を把握することが可能となり、英単語から日本語への派生を感覚的に辿ることができるのである。
自分で書いていてわけわからなくなった。なにが「経ることなく派生を感覚的にできる」のか?ということで整理。
適当に例をあげると*1influence。
影響 勢力 権勢 有力者 感応
という塊で単語の和訳が列記されており、開放的な意味合いを持つ単語であるということが瞬時に分かるのである。接頭辞がinなのに開放的なのはなぜか?と書きながら疑問に思って天下のネットスペースに放り込んだら論旨が崩れた。参考を参照。
また語根についても詳細に解説されている。本書の白眉はこの語根の充実度にある。ここまで語根を紹介している英和辞典はないであろう。
本書の難点は、背表紙が白いため使い込むにしたがい汚れてしまうこと*2。本質的な難点は、10年前の2004年発行であること。したがって新語が掲載されておらず、TOEIC等の受験用には使えない。それでもお勧め。
(参考)
早慶東大レベルの単語力をつける!単語王2202の使い方
英語関係者のための情報
urlが凄いことになっているサイトだが、タイムスタンプが見当たらない。内容から判断するに2012年頃の記事。
Gogengo:influence
2ちゃんねる:■お勧めの辞書〜第4版〜■
"Do you copy ?"論争。10年前の2003年に勃発。"Do you copy ?"(了解!)におけるcopyの語義を記している辞書が皆無に近いことに端を発した論争である。匿名掲示板ならではのやりとりも面白いが、論争はコーパスの有様を経由して、そもそも辞書とは何かという本質論にまで及んでいる。ちなみに、現在では"Do you copy ?"を採録していない辞書はないだろう。
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最近、なにかと話題になっているCopy and Paste。同じcopyでも10年前にはロマンチックな論争が繰り広げられていたんだね。そんなこんなでI do copy !