けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 コピペの冬

2chを見ていたら、素敵な文章に出会った。コピペらしいのだけれども、ここに置いておこう。

おい。
もう冬だな。
風はすっかり冷たくなり、また空気が澄んで天が高くなる。
銀杏の落ち葉の残骸、一つ一つ増えていく年末の商店街の電飾。
首ごと落ちた椿の花が、街路に美しい赤を散らす。
暖房と人いきれで息苦しい電車を降りて家路を急げば、
冬地のコートを着ているというのに、夜風が芯から身にしみる。残業続きで疲れた体。
明るい家々の窓からは時折笑い声が聞こえ、残業から帰った夫に出したのだろう
シチューの良い香りがする。
変に凝ったものではなく、オーソドックスな、野菜たっぷりの鶏肉シチュー。
羨ましい。俺は、さっきローソンで買った唐揚弁当のラップを破り、食うだけ。
独りで。こんな毎日が続く。この冬を乗り切っても、次に春などやってはこない。
恋人に、配偶者に、親に、子供に、愛する人のために贈り物を選ぶ人々を尻目に、
俺は自分の欲望を満たすためだけの買い物をする。
「俺は自分の金は自分で全部使えるんだ、それが嬉しいんだ」
意識の外で自分に言い聞かせる。
愛する人のために身を削るのは、利己的に生きるよりずっと幸せなのだということに気づかないふりをする。愛情を惜しみなく周りに与えれば、空いた部分は幸せで満たされる。
愛情を自分だけに向けて疑い深く生きていれば、大切に抱えているその愛情が
価値の無いものへと変質していく。一年中それが続く。
俺は幸せにはなれないと気づいた