けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 ナイアル・キシテイニ「経済学大図鑑」(三省堂):ピケティについてのメモ。

社会現象になっています。

21世紀の資本

21世紀の資本

すでに定着した感のあるピケティ本ですね。キーワードは「r>g」。ロック&ガンキャノンではなくて、えーと資本収益率は経済成長率に勝りけりということ(らしい)ですね。
さて。紀伊国屋書店の店頭でも大山を築いていました。Amazon全盛の時代で、売れ行きが目に見えるというのは嬉しいですね。
それにしても最後まで読みとおせる人はどれくらいいるのでしょうか?と読めない率100%の私は負け惜しみを言っています。でも負けてばかりでは悔しいですね。そこで私でも楽しめた経済本を紹介しましょう。
経済学大図鑑

経済学大図鑑

2014年2月15日刊行。個人的にはセンセーショナルに書店で平積みされていた印象。
重さ1.3キログラム、4,000円の大著。いや330ページしかないので(分厚い光沢紙を使っているから)果たして大著といえるかどうか?はさておき。
本書は経済学の本ではない。経済学史の本である。個々の経済理論については軽く紹介するにとどめ深入りしない。さまざまな経済理論について、その理論構築において中心となった学者(アリストテレスも登場)と共にスポットをあてながら紹介していくのである。
もちろん1.3キロ重量級は、こんなことでは終わらない。
経済学を専門とする教授ですら、深くは知らないであろう(聞いたことがない教授もいるかもしれない)経済学者があらん限り登場する。ジョセフ・ベルトラン、アンドレ・グンダー・フランク、ケルヴィン・ランカスター等。
さらに大図鑑と銘打たれているのは、輝く光沢紙で作られているからだけではない。たとえば心理学を分析ツールの一つとして取り込み流行りになっている行動経済学
もちろん経済学史において看過しえない*1一潮流を為していると思うが過度に深追いしていない。紹介はわずか4ページのみ。
すなわちスポット的なトレンドに流されることなく、伝統的な経済学説(いささかマニアに過ぎる感あり)に対しても偏向せずに編集された良書である。
ちなみに本書は、Amazonビジネス・経済カテゴリのベストセラーNo.1にもなっていた。
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この図鑑がいま構想されていたら、まちがいなくピケティは採録されているでしょう。もちろん社会現象になっているということも理由の一つですが、ピケティはこの図鑑の構成にぴったりなのです。
なぜかというとやっぱり「r>g」があるからです。ケインズフリードマン。理論も画期的だと思いますが、その名を知らしめ続けているのは、「有効需要」や「マネタリズム」というキャッチ―なフレーズの存在が大きいと思います。
さて「r>g」。r=資本収益率、g=経済成長率ということだけでも覚えておくと通になれそうですよ。Rじゃなくて「r」がポイントですね。何の略かは調べてみましょう。私も調べてみますよ。
(本稿以上)
(参考)
ピケティ『21世紀の資本』 訳者解説 - cruel.org
21世紀の資本 - Wikipedia
首相「ピケティも成長は否定していない」 衆院予算委

成長せずに分配だけを考えていけば、じり貧になっていく」とも語った。

ピケティ本によって格差がクローズアップされているので、安倍さんも困っているようです。
Wikipedia‐行動経済学
行動経済学。既存の経済学に対して新しい視点で反旗を翻し一大ブームとなった経済理論です。
けろやん。メモ:読書メモ
最初の本の紹介文「いわゆる行動経済学本」。これちがっていると思います。それにしても5年前か・・・。

*1:画期的だと思うが文脈上弱めて書いた・・・。