ラーメン戦闘機＿やって見て、後ろで休んでて・・・

友人のラーメン屋に体験入学してきた*1。文字通り「体験」であり、「入学」ではないんだぞ。ここまでは、エントリネタとして余裕かまして考えていた。
−−−
まず、私の時間が空いている13：00から14：00（当初は15：00）まで仲間に入れてもらった。一緒にいてくれたのは、一回りも年下だけどベテラン店員さんが二人。
ランチタイムが終わってお客さんが少なかったこともあり、丁寧に教えてくれた。「けろくん*2、じっくりやりましょう」みたいな。私は丁寧にやった。
彼らの教え方が相当に甘かったということを後で思い知らせれることになった。
−−−

用事を済ませて18：00からの夜の部に再び入れてもらった。一緒にいてくれたのは店長さんである友人。いきなりハードルが上がってスパルタ指導が始まった。
「やって覚えるしかないからな！」
ということで、スープを入れる前の器に汁を入れる。とにかく汁を器の外側に付けないようにすること。これが難しい*3。しかし汁を外もだけど、これ間違えたら相当にヤバいだろうと自信なくしていたので白旗。ハードル下がる。
次。注文を取る。食券を使っているんだけど*4、お客さんが多いときはテンパってしまう。これ、どう考えても不可能。いま考えても可能性が見いだせない*5。私は貝になった方がいいだろうと思ってしまい白旗。ハードル下がる。
「見て覚えるしかないからな！」
ということで、お客さんが多くて大変な時は「後ろで休んでいて」*6状態。店が落ち着いたところで現場復帰みたいな。少し悲しくなった。負けず嫌いなんで。
結局、私がやったのはお客さんがどんぶりをカウンターの上の高いところにあげていただいたときに、「恐れ入ります！」と言って片付けるのと、皿洗いとかだった。皿洗い。食洗機ボコボコだと思ったら、油物だから下洗いがあったんだ。
そうそう。カウンターの上の高いところに水差しやらレンゲが置いてあるんだけど、その位置を状況を観ながら移動させる作業。これが楽しくてだけど難しかった。二人連れだったら、一人の手の届くところに水差し移動。そして、ラーメンを出すときにさりげなく場を空ける。
けっして一卓が狭いわけではないんだけど、クルクルさせる。また水差しに水を補充したり。その後は必ず手洗いをする。お客さんが触ったものを扱った後は、とにかく手を洗う。衛生面をものすごく口酸っぱく言われた。
−−−

雑用をしながら観察した感想。
ラーメン屋って肉体労働だろうと思っていたけどやっぱり肉体労働だった。しかし、それ以上に「頭の速度も含めた反射神経」が大切だということ。
麺を測り、パッと笊に入れて茹で、出来上がった麺を器に入れて、盛り付けする。そして、その間に弱火にしたえらくバカでかいスープ用の寸胴から、小さな鍋に移して温めて器に入れる。
再び、麺を測りに戻っていく*7。麺の量がデフォルトで選択制なので「麺測り」→「パッと笊茹で」→「選択」という流れが見るだに怖ろしかった。難解なコンビネーション。
夜の部。お客さんは、ぱらぱら途切れずにやってくると考えていた。ところが、エアポケットな時間があるかと思うと、騎馬戦のようにお客さんがわぁーってやってくる時間がある。このアップダウンには、正直、驚いた*8。
一番楽しかったのは店を閉めて食券機の情報を見るとき。「へぇー、今日の売上げはこんなんなんだ」ということもだけど、自分が居たときに何人のお客さんが来たのかいうことが分かるのが楽しかった。
−−−
ご褒美で飲み屋へ。もちろんビールはえらい美味かった。でも、腹が減っているのだけど、疲労のせいかあまり食欲が出なくて、また強い酒も飲めなかった。ある意味では経済的な生活なのかもしれないな。食欲は別にして。
帰り道、夜明け前の空を見上げながら「自営業でお金を稼ぐというのは大変なんだなあ」ってあらためて思った。本当に。
（付記）
今回白旗をあげたところは、なんとか練習してできるようにしたい。もちろん、他に頑張らなくちゃいけないことは忘れないで。