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日本人が知っておくべき国書刊行会三大がっかり事件
国書刊行会というのですっとんで飛んで行った。
会社の電話番号とまちがえて自宅の番号を販促パンフに刷ってしまった先輩もいたが、これは「うっかり」。
ツボにはまった。
国書刊行会のホームページ。
国書刊行会
いきなりディープな表紙の本が飛び出してきて「びっくり」した。
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国書刊行会。「よくぞやったな!」というのは、バルザック選集の敢行。ほんとうに嬉しい出会いだったなあ(評判は芳しくなかったみたいだけど*1)。
幻滅 ― メディア戦記 上 (バルザック「人間喜劇」セレクション <第4巻>)
- 作者: バルザック,鹿島茂,山田登世子,大矢タカヤス
- 出版社/メーカー: 藤原書店
- 発売日: 2000/09/01
- メディア: 単行本
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それで調子に乗ったのか二匹目のドジョウでゾラ選集も敢行。これって、ぜったいに売れないだろ?って思ったけど実際どうだったんだろ?っていうか売れてるわけないだろ?と思う。
この選集。正式には「ゾラ・セレクション」というカッコ良い名前が付されているんだけど。セレクションとか逝っちゃって。
私は、そのもの「金」という直球ど真ん中な表題の本だけ購入して読んだ。とてもおもしろかったぞ。
- 作者: エミールゾラ,´Emile Zola,野村正人
- 出版社/メーカー: 藤原書店
- 発売日: 2003/11/01
- メディア: 単行本
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と、えらそうに書いている私もバークレーの存在をほとんどまったく知らなくて圧倒された*3。
掘り起こしてきたバークレー作品「第二の銃声」「ジャンピング・ジェニイ」という傑作。現在は創元推理文庫に収録されている。版権をさっさと売っぱらったっていうことなのかな?よくわからない。
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世界探偵小説全集。国書刊行会のホームページで探すもえらく分かりにくいところに紹介されているし、正直、醜いじゃなくて見難い。
http://www.kokusho.co.jp/np/result.html?ser_id=120
これならばこっちのサイトの方がわかりやすいだろ?
世界探偵小説全集 第4期
とここまで素で書いていたのだけども、これって一番上に紹介したリンク先の人のサイトだった・・・。
第1期がスタートした当初、「予告された本がすべて出ますように」 と祈っていたのがまるで嘘のようだ。お楽しみは、まだまだ続くのだ。
(太字化は引用者)
こういう祈りはよくあると思うけれども、歴史に残る恐るべき前例がこちら。
日本探偵小説全集(創元推理文庫)
第1回配本(第2巻)から最終回配本(第11巻)まで11年。しかも第11回配本から最終回配本まで7年も間が空き、新聞ネタにまでなるという経緯を辿った全集。
(太字化は引用者)
ちょっと日本語が分かりにくいんだけど、初回配本から最終回配本まで18年かかったということ。また「名作集2」が配本されてから、「名作集1」が配本されるまで7年間かかったということ。
7年間の空白で満を持して登場した「名作集1」なんだけど、収録作品を見てみると、実際、恐ろしい作品が並んでいる。うーん。
さらに恐ろしいのは、この全集って全作品を本棚に並べると一つの絵になるというカッコ良い演出がほどこされている。
ということは、絵の最後のピース、というか途中のピースがはまるまで7年の長きに渡ったよ!ということ。ある意味、後先をまったく考えないカッコ良さ、かな?
でも、この全集の良いところは、「これだけ読めばおk!」という作品がまとまって収録されているところ。
『横溝正史集』は物足りないけれども、『江戸川乱歩集』『小栗虫太郎集』『坂口安吾集』については、「これだけでいいんじゃね?」って思う(あくまで私の感想)。坂口安吾「アンゴウ」は、読めば落涙する傑作短編。
- 作者: 葛山二郎,大阪圭吉,蒼井雄,中島河太郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1989/02/03
- メディア: 文庫
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国書刊行会。結局、どうやって生計を立てているのか不明なんだけど、「よくぞやったな!よくぞ泥沼に飛び込んだな!」っていう企画モノで、大いに「びっくり」させて欲しいな。