けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 農夫たちの隠れ家ブルース

先日、部屋を片付けていたら「男の隠れ家」っていう雑誌を発見した。風俗関係ではない。で、丸ごと特集が「黒人音楽の世界」。
ぱらぱらと再読していたら、「ブルース必聴の20枚」というページがあった。私の大好きな音源がたくさん紹介されていたので、ここでも紹介してみよう。
まずは、サニー・ボーイ・ウィリアムスン2世。

ダウン・アンド・アウト・ブルース+7

ダウン・アンド・アウト・ブルース+7

  • アーティスト: サニー・ボーイ・ウィリアムソン
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2001/09/21
  • メディア: CD
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強烈なブルースハープに圧倒される。ジャケ買いも可能。ちなみにジャケットの泥々の人物は本人ではない(らしい)。
ジャケ買いというならば、これも負けていない。
モージョ・ハンド(コンプリート・セッション)(紙ジャケット仕様)

モージョ・ハンド(コンプリート・セッション)(紙ジャケット仕様)

生ギターのブギー・サウンド。気分が乗っているときは最高だけれども、ダウナーな気分のときに聴くと少し辛いかな。
ちなみにギターの教則本に「ホプキンス風ブギー」みたいに書かれている曲の音源(模範演奏)が、すばらしくてその曲のオリジナルを色々と探したのだけれども未だに見つからない。
次。ハウンド・ドッグ・テイラー&ザ・ハウス・ロッカーズ
ハウンド・ドッグ・テイラー&ザ・ハウスロッカーズ(紙ジャケット仕様)

ハウンド・ドッグ・テイラー&ザ・ハウスロッカーズ(紙ジャケット仕様)

ギター二本にドラムスという変則編成。とにかくデストーションを極限まで効かしたギターが凄い。また、ドラムスが安っぽいということも言われるが、その安っぽさがうねるギターにバカウケ。使用されているギターは河合楽器の安物(らしい)で、それがディストーションをかけるのに最高なんだったそう、だったかな?Wikipediaから引用。

アリゲーターは、レーベルの創設者のブルース・イグロアは(略)それまではデルマーク・レコードに勤務していたが、テイラーのレコードをデルマークでリリースすることを進言したものの断られたため、自己のレーベル設立に至った[3]。
(太字化は引用者)

しばらく前に、新しいライブ音源が発掘されて、世界を阿鼻叫喚の渦に巻き込むほどの大騒ぎになった。アルバム『この猟犬スライドに憑き』。アルバム名が恐ろしく素晴らしい。R・ストーンズの楽曲「夜をぶっとばせ!」も素晴らしく凄いけれども。
テイラー。日本のハウンドドッグとは、まったく関係ないし意図するサウンドもまったく違う。いや、善悪を問うているわけではないけど。
次。ミシシッピ・フレッド・マクダゥエル。

ミシシッピ・フレッド・マクダウエル

ミシシッピ・フレッド・マクダウエル

かき鳴らす生ギター一本で勝負。ライナーノートには、「これはパンクだ!」と謳っているけれども、パンクどころの騒ぎではない(パンクロックも大好きだけど)。記事には次のように書かれている。

ミシシッピ農夫として働いてきた彼がデビューしたのは59年、50代半ばでのこと。
(太字化は引用者)

再発見された農夫。これは、ミシシッピ・ジョン・ハートの伝説が先例としてある。ジョン・ハートは無題(たしか)の曲を録音していたが売れずに、やはり農夫として働いていた。
60年代に入りホワイト・ブルースが勃興するに至りて(ヤードバーズや初期R・ストーンズの影響が大きいかな)、その音源を耳にした民俗音楽者が彼を探したが見つからず。
しかし、音源をよく聴くと「アヴァロン」という地名が歌われており、その地で彼は「再」発見された。その後、数々のレコーディングが行われ、21世紀の私たちが彼の音楽を堪能できる。
次。アルバート・キング

Born Under a Bad Sign

Born Under a Bad Sign

ピックを使わず肉厚の指で弾き込む野太く響くエレキギターチョーキングの「泣き」には泣かされる。疲れているときには、洋々と奏でられるソウルフルなサウンドも魅力的かな。
最後。エルモア・ジェームス。
ダスト・マイ・ブルーム~ザ・ヴェリー・ベスト

ダスト・マイ・ブルーム~ザ・ヴェリー・ベスト

うーん、言葉にできない。圧倒的にうねるスライドギターが聴く者の身体にぶつかってくる。という陳腐な表現はアホらしいな。とにかく聴いてみないと始まらない。私の一番好きなブルース・プレーヤーだと思う(多分)。先に述べたテイラーは、エルモア直系の過激派。
もちろん、これも紹介されていた。
コンプリート・レコーディングス

コンプリート・レコーディングス

お笑いの「ロバート」でもなく「インスタントジョンソン」でもない。ブルースといえばロバート・ジョンソンに始まり、ロバート・ジョンソンに終わる、と言われることもある。いや、終ってないけど。
悪魔に魂を売り渡したというクロスロード伝説。毒殺されたともいわれている。夫ある女性と不倫して、その夫に毒を盛られて・・・。生き方そのものがブルース。ただし、気が狂いそうになるので、私はあんまり好きじゃないな。
おや?そういえば、特集にマンス・リプスカムが紹介されていなかったぞ。
Texas Songster

Texas Songster

彼はミシシッピデルタではなくテキサスの荒野の農夫だった。ジョン・ハートと同じように年輪を感じさせる穏やかな生ギターを奏でてやさしく歌う。ボブ・ディラン高田渡なんかが影響を受けたんじゃないかな。寝るときに聴くと気持ちよく眠れる子守唄のような音楽。
おやすみ〜、じゃないな。