暗くてもコン・ゲームど真ん中

レディ・ジョーカー　上 (新潮文庫)

レディ・ジョーカー　中 (新潮文庫)

レディ・ジョーカー　下 (新潮文庫)

表紙を上向きにして横に並べると、「レディ・ジョーカー」の文様が浮き上がる趣向。最近、こういう魅せる表紙カバーが増えていますね。

さて、冬眠中に（中）の途中まで読んだのだけれども、環境のせいもあって挫折。で、いま最初から見直しているところ。（上）を読み終えたよ。

で、暗い・・・。私好みの直球ど真ん中のコン・ゲーム小説なんだけど、うーん、暗い・・・。

冒頭から被差別部落関係の話が出てくるし、旋盤工場に勤める若者が不慮の事故で指を潰してしまうし、小さい頃、養子に出された兄を捜し求めるも、老人ホームで痴呆症になっていた、とか。ああ、題名の「レディ・ジョーカー」の名の由来もその筋か。

しかし、時折、挟み込まれる濃密な人物描写、あるいは心理的回想には惹かれるものがあり、冬眠中に紙ノートに抜書きしたものだ。

さておき、最後の結末はどうなるのかな？楽しみだ。