けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 ごんちゃんと手袋

猟奇的だと言われたりする私ですが、童話なんかも読んだりします。過去に感想を書いた気がしますが、検索してみると見当たらず、keroyaing2で書いたのだったかな?

新美南吉童話集 (岩波文庫)

新美南吉童話集 (岩波文庫)

冒頭に収録されている「ごん狐」。ごんちゃんは何故、殺されてしまったのか?一般には、深いところから遡り、兵十に悪戯をしたからでアル、と言われています。で、その見方というのが、一般的なようで、例えば、

http://www.h-yamaguchi.net/2006/03/post_0381.html

というようなエントリも見かけたものです。

さて、ごんちゃんは、何故、殺されてしまったのでしょうか?深く考えないで、浅く考えると「欲」なんですね。読んで見ましょうか。

ごん狐(青空文庫)

神さまには負けたくないなあ!という「欲」。

ついでに、上記、童話集に二つ目に登場する「手袋を買いに」。これは、親子の情愛とか、人間礼賛と思われがちですが、読んで見ましょう。

手袋を買いに(青空文庫)

ちょっと失敗しちゃったけど、めでたく暖かい手袋を手に入れた子狐。子狐くんが手袋をパンパンと叩きながら喜ぶその横で、お母さん狐は呟きます。引用して見ましょう。

お母さん狐は、「まあ!」とあきれましたが、「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら」とつぶやきました。

ほんとうに人間はいいものかしら?

ちなみに新美南吉が「ごん狐」を発表したのは、1932(昭和7)年。この辺りの文学事情というのは、小説、童話etc.とジャンルに関係なく、深いものがあると考えているでゴンス。

■参考:新美南吉(wikipedia)

追記(07年12月25日):
ふむ、タイムリーに東京新聞コラムで上記二作品が紹介されていました。パクッたわけではないよ・・・。

(cache)筆洗:2007年12月24日