けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 蹴り倒しかけて、多島斗志之「移情閣ゲーム」

秋眠中は、習っている楽器の演奏会があったり、本をまとめて読んだり、仕事をあまりしなかったりしていた。

演奏会

これはボロボロンだった。一ヶ月前には、完全に暗譜して、基本的な強弱も頭に入れた。二週間前くらいに、ある程度の流れを固めて、それに沿って毎朝、基本練習を挟みながら、3回くらい通して演奏していた。

しかし、三日くらい前からカッコ良く書くと「曲想」に迷いが生じたのと、楽器にトラブル(3弦がビビルようになった)が発生して、その対応に追われて、本番前は浮き足立ちて。

で、結局、本番は「曲想」とか「楽器のトラブル」以前の問題で、緊張のあまり足が震えて足台を蹴倒しそうになったり、演奏中に指が痙攣しそうになったりで、冒頭に戻って、ボロボロンな結果。スポットライトが眩しかったなあ。

反省点は、幾らでもあるのだけれども、とりあえず再出発できたことの嬉しさがじわじわと湧いてきた。

読書

講談社ノベルズで、「綾辻・有栖川復刊セレクション」というのが刊行されていて、個人的には有栖川さんは「「江神シリーズ」の第四作を早く出せ!!」と思いながら、上記セレクションの一冊を読む。

1985年の作品。電通を思わせる巨大広告代理店に、中国と台湾の歴史的和解キャンペーン実現の依頼が舞い込んで・・・。フリーメイスンをケレンに据えたどんでん返しミステリ。冷戦時代という背景、更には日進月歩のミステリ世界においては、古臭さは否定できない。

しかし、スピード感は素晴らしい。読みながら、クリスティの「七つの時計」(おしどり夫婦シリーズとして続編もある)を連想した。難点をあげれば、人物の作り込みにもう少し力を入れたら良かったのにと思う。作り込みに力を入れようとした形跡が随所に見えたので。

本作を読んで、創元推理文庫で刊行中(?)の多島斗志之コレクションをモクモクと読み始めた。