このところ調子が悪くて、横溝正史の初期作品を惰性で読んでいた。それはそれで、目からうろこが落ちる日本風土における本格ミステリの様相が感じ取れて、一つの収穫だった。まあ、コップの中の我が身の収穫なんだろうけれども・・・。
さて、近所の本屋を探して、なかなか見つからなかった山の地図をやっとこさ、山道具店の片隅で発見して、購入した*1。
- 出版社/メーカー: 昭文社
- 発売日: 2011/02/10
- メディア: 地図
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思えば20代半ばに、世間から逃げるように登っていたなあ。バカデカテント(当時は1〜2人用のコンパクトなテントを持っていなかった)を担いで、氷川の川岸にテントを張って、奥多摩駅前の酒屋で購入した酒を飲みながら空を見上げ、翌朝、早朝に支度して、ガツガツと登り始めたものだ。
一種の逃避行であり、孤独をかこつように、ひたすらに手足を動かして、見える景色もその心境を反映してか、暗いイメージがある。まるで苦行僧のような感じだったな。
まあ、もともと奥多摩山系の山々は、暗い。森林限界に達することなく、じめじめとした濃褐色の木々が登山道に迫るように繁茂している。
とはいえ秋。まだ早いけれども紅葉の山々は気持ち良さそうだなあ。日帰りで行って来ようかな。
*1:昔使っていたのが、十年以上前のブツのため、流石に買い換えた。なにしろキスリング姿の男女が空を見上げている写真なんだ。