けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 八百回のカワウソはハッピャク界。

映画「嘘八百」を観た。
映画『嘘八百』公式サイト
冴えない鑑定士カワウソ道具店と過去のある落ちぶれた陶芸家(佐々木蔵之介)が組んで、大物鑑定士たちを騙すっていうコン・ゲーム映画。すっげえつまらなくて、まさしく嘘ハッピャクだった。コン・ゲーム映画(小説)も蔵之介も大好きなので残念。
まず飲み屋の常連たちが、鑑定書を偽造したり、箱を作成したりするところがおもしろいんだろうけど全然笑えない。サブ・ストーリーとして家族の物語も展開されるんだけど、意味不明のコメディーとチョコっとのお涙頂戴があるような、ないようななブッチ切り。先に述べた「過去のある」についても憤怒が足りない。
そもそも千利休の晩年の作品を偽造して云々がハッピャク。そんなかんたんに騙し通せるわけじゃなかろうなな非現実性。こんなの観るくらいなら、北森鴻のこちらのシリーズを読めとハッピャク回言いたい。

北森鴻ーWikipedia
旗師・宇佐見陶子を主人公にしたシリーズ。
狐罠(1997年5月 講談社 / 2000年5月 講談社文庫)
狐闇(2002年5月 講談社 / 2005年5月 講談社文庫)
緋友禅(2003年1月 文藝春秋 / 2006年1月 文春文庫)
瑠璃の契り(2005年1月 文藝春秋 / 2008年1月 文春文庫)

偽作にあたって、陶器作成当時の服装はおろか、食い物まで作成年代に合わせて作陶する迫力は鬼気迫るものがあったぞ(シリーズのどっかに収録されている)。
そしてコン・ゲーム映画を観るなら、なにはさておきこちら。まあ桁が違うっちゃあ、違うんだけどさ。