ブルックナー交響曲第八番ハ短調:声なき声が鳴り響く

しばらく先に演奏会を堪能する予定。聴衆に甘んじること、コレはなはだ受身なことだと情けなく思うのだけれども*1、バカ高いチケットを購入したので「元を取らねばならないな!」と薄汚く考えてしまうのは私の性。
ということで、そろそろ本格的に勉強しなければならない季節なので、ずいぶん前に書いていたテキストを蔵出しアップしよう。ブルックナー交響曲第八番ハ短調
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よくわからなかった。

ブルックナー:交響曲第8番

ブルックナー:交響曲第8番

いわゆる名盤との評価なんだけれども、四楽章の金管群があんまりだ。チンドン屋の如く響き渡るパッパラパーな吹奏。ラリってんのかよ?
しかし、このことをもってして「一期一会のライブ感なのである」、あるいは「圧倒的に突っ走るドライブ感なのである」と評価する向きもあるであろう。狂信的フルトヴェングラー信者。
しかし、10回くらい聴いてすばらしいと思った。
なぜか?弦楽器群が奏する音楽が、壮大かつ魅惑的なのだ。魅惑的とかカッコつけなくてもいいな。弦楽器の音が美しいのだ。それは四楽章においてすら変わらない。
こんな四楽章、聴いたことがないぞ。極論すると弾ける管楽器軍のための楽章。そこに澄み切った弦楽器の美しい音色が断続的に響き、ときおり艶やかに表に出てくる。ラリっている管楽器軍にも圧倒されない。
そして、もちろん三楽章に響き渡る弦楽器の天国的な美しさ。この楽章。どんな音楽よりもすばらしいと思っているのだけれども、この録音は余すことなく、そして完膚なきままに私たちを圧倒して、天国に誘う。
さておき、個人的に思い入れのあるこちらも好き*2
ブルックナー:交響曲第8番

ブルックナー:交響曲第8番

■参考:けろやん。メモ_ストレンジャー・ミーツ・エスタブリッシュメント
この演奏会。親友二人が観にいったんだよな。なんで私を誘ってくれなかったんだろ?昔、三人で別のブルックナー第八番を聴きに行ったよな。親友だと思っていたけど、本当は違っていたのかもしれないなあ・・・。
映像を観る。音のないところに響く音がある。
男なら誰もが惚れる音無響子の話ではない。壮大に終わる四楽章である。舞台が日本であるならば「ブラボウ!ブラボウ!」と先陣を競う空疎な叫び声がこだまするであろう。残響、そして余韻のデストロイ。
しかし、本作品ではなんと!一分間あまりに渡って静まり返るのである。そして包まれる静寂からおずおずと鳴り始める拍手。この一分間の無音だけでも「聴く」価値は十分にある。
さて、演奏会。指揮者になれるぐらいに聴きこんで行くつもりだ。スコア(総譜)も手に入れた。スコアを買うなんて何年ぶりだろう?ぎっちり読み込んで、ぐっちょりと手垢まみれにしてやるぞ!
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しかしねえ、ブルックナー8番という大曲を前にして、ヴァイオリン・コンチェルトを入れるなんて、恐ろしいプログラミングだなあ。よって、チケット沸騰。
なにはともあれ、とにかく長丁場になりそうなので、勉強も良いけど、なによりも体調を整えていかなくちゃいけないぞ!

*1:これ本当にそう思っている。

*2:昔、テレビで映像が放映されていて、意気盛んに録画したんだけれども、ぶっ壊れて再生できなくなっていて泣いた。泣きながら市販のDVDを購入した。高かった・・・。