けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

橋本大也「情報考学」:60分で学べるビジネストレンド

情報考学―WEB時代の羅針盤213冊

情報考学―WEB時代の羅針盤213冊

CGM本の一つ。書評集であり、著者のブログは時々読んでいたが、本書で最初に紹介される本が、グレッグ・イーガン「万物理論」という大好きなSFということもあり購入。あと、次に引用するまえがきの言葉にも魅かれた。

インターネットが普及してあらゆる情報がタダで検索して読める時代だが、そこにあるのは断片的な知識である。そして誰もが見つけやすい、ありふれた情報である。だから、書籍にまとまった体系的な情報の価値はむしろ高まっている。

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さて、本書であるが、ビジネス本あるいはハウツー本と呼ばれるジャンルの書が大分を占めている。*1私は、この分野の本について、あまり興味が湧かず、読んでいなかったこともあり、「へぇ、こんなことが話題になっているんだ!*2」と楽しく読めた。

そのような、私であり、率直に述べるならば、本書は「60分で読む世界文学」のビジネス・ハウツー本バージョン。本来、このような読み方は著者の本意ではなかろうが、この本を読んだだけで、お腹が一杯になる本が結構ある。そして、このような新陳代謝の激しいジャンルの本は、リアルタイムで評を読めるインターネットが適しているのかな?というのが、率直な感想である。*3

さて、先に述べたように著者の橋本大也氏は、ブログを開設して、日々、情報を発信している。

■情報考学 Passion For The Future

そのブログについて、橋本氏は本書で述べる。

読者の中には私のブログを読んでくださっている人もいると思うが、ネット版と書籍版を比べて印象はいかがだろうか。文章の読みやすさ、情報の一覧性、携帯性、保存性など格段に向上したと私は感じている。本はいい。

当たり前のことではあるが、携帯性については書籍版の方が絶対良い。そして、文章の読みやすさについても書籍版の方に軍配。しかしだね、上記サイトって正直、普通のブログに比べても見難いのだ。

例えば、書評が中心であり、必然的に、書からの引用が多用される。しかし、その引用が「(´・ω・`)(´・ω・`)」という「」で引用されており、本文と引用の区別が決し難い。普通に、引用部分を囲む方が読みやすいと思うのだけどな。

で、今、ブログを覗いたところ、ガ島通信こと藤代氏が携わっている「口コミ2.0」という本が紹介されていた。奇しくも、昨日、私がトラックバックを送ったガ島氏である。しかし、米国東海岸に滞在している彼に、当該TBを即座に削除された私としては、感慨深いものがある。

という余談はさておき。ペイパーバックサイズで、ハードカバー無しの本書。「流されるビジネス本」紹介としてではなく、著者(橋本氏)独自の視点での語り口が非常に面白い本になっています。

(本稿以上)

*1:もちろん、ジャンルの定義は明確ではないから、正確であることは難しいのだが。

*2:正確には、「なっていたんだ」(過去形)

*3:読みたくても、入手し難い本が結構あった。