けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 聴衆と対峙する前に〜指揮者について

コメントを晒してみよう。

指揮者って指揮する人ではなくって、聞ける人だって意見を聞いたことがある。その人が聞いているだけで楽団全員が一つの音も疎かにできなくなるんだって。

この点については、ちょうど、

から引用しようと思っていたところ。そこで、引用してみよう。

指揮者という職業に音楽の才能が必要なのは言うまでもないが、それだけでは大指揮者にはなれない。ピアニストやヴァイオリニストは自分の腕を磨き、音楽への洞察を深めていくだけでいいが、指揮者は聴衆を相手にする前に、オーケストラという人間集団と対峙しなければならない。したがって、組織運営術、人心掌握術、さらには大衆煽動術といった才能を必要とする。それは、「帝王学」と言い換えてもいいだろう。(p.32-33)
(太字化は引用者)

むむ、というようにまさにコメントとシンクロしている。

さて、引用部後半で生臭い能力について触れられているが、これこそが「カラヤン帝国」(けろやん帝国ではない)崩壊の原因になったと言われている。1980年代に入ってからのベルリン・フィルとの確執だったり。

ヘルベルト・フォン・カラヤン - Wikipedia
1983年、女性クラリネット奏者ザビーネ・マイヤーの入団を巡り、男性団員のみという原則を楯に加入を認めないベルリン・フィルハーモニーと対立、激しい軋轢は新聞種にもなり、ベルリン・フィルの芸術監督辞任の噂もささやかれたが、翌年和解に至る(結局マイヤーは自ら退団)。

音楽世界では有名な話だけど、「男性団員のみという原則」が主張されたのは、激しい公演旅行に女性が体力的に対応できるか、あるいは出産等でオケを離れるときに、その代役をどうするのか、という懸念が原因だったらしい。