けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 向井潤吉展と予定を組むということについて。

11月3日(土)。文化の日だからというわけではないんだけど、知り合いに誘われて向井潤吉展に行ってきた。

Wikipediaー向井潤吉
場所は彼がアトリエを構えていた世田谷区の世田谷美術館
実家に滞在してから出かけたのだけど、調子が悪くて行くのに苦労した。調子が悪いときに大きく発現する症状の一つとして、誰かと予定を入れるということがあるんだよね。これが本当に辛い。
なんとか足を向けた先にあるのは、美術館に隣接している砧公園。休日ということもあって、家族連れで溢れかえっていました。

一時間くらい園内をぶらぶらしたり、本を読んだりしたりして時間を潰したあとに知り合いと合流。彼は美術館の学芸関係者と話をするのが目的だったらしいので、ひとりで展示物を見て回った。
向井潤吉というと、先に掲載した写真の作品のような藁葺屋根の古民家を題材にした大判の後期作品が有名なんだけど、私はどちらかというと中期作品が気に入った。
近くで眺めると、絵が盛り上がって見えるような絵の具をふんだんに使った重厚な作風。後期の淡い筆致ではなくて、対象物をくっきりと描き出している。
たぶんこのあたりの作品。

あと初期の人物画や水彩画なんかも良かった。
さて再び知り合いと合流して、中学校時代の友人がやっている飲み屋に出向いた。開店前に入ったので、数量限定の上タンとかハツ元を食べられて大いに満足。久しぶりに来たけど、やっぱり美味いな。レバーもレアな焼き具合で絶妙だった。
知り合いと舌鼓を打ちながら話をした。彼は、定年後に備えて画商の丁稚をやっていて、売り捌いたものや偽物を掴まされた話なんか。いまは片岡球子の作品を鑑定に出して揉めているそうな。
写真を見せてもらったけど、ほかの作品と比較するとたぶん偽物っぽいと思った。でも部外者の私の感覚では、本物偽物に関係なく、気に入った作品ならば飾っておきたいというのが正直なところだけど。
それにしても何かをやっているというのが、私には羨ましく思えた。強い劣等感も湧き上がってきたし、帰り道、けっこう辛かったな。
なんだかんだで疲れもした一日だったけど、イベントに行けたことと予定をこなせたことに満足した一日。